5.馬券シミュレーションを行う
(1)馬券シミュレーションとは
勘や指数の高い馬だけを思いつきで買い続けても回収率は上がりません。どんな買い方をすれば儲かるのか?3連単だと最低でも何点くらい買わないと的中率が保てないのか?など過去のレース結果で十分に購入シミュレーションを行ってからソフトで馬券購入することをお勧めしています。一度RB☆STRIKE!を使って馬券シミュレーションを行ってしまうとこれまで競馬新聞と赤ペンだけで競馬場に通っていたことが、全裸で戦場に向かうような無謀な行為だったことがわかります。それくらい馬券シミュレーションは重要な機能なのです。
馬券シミュレーションは通常、確定オッズで買い目が抽出されますので、確定前のオッズを基に購入される自動運転の買い目とは結果が一致しません。
そのため馬券シミュレーション結果は、どんな買い方をすればいいのかを知る購入方法の目安とお考えください。
締め切り直前はかなりの投票が集中する為、たとえ締め切り直前のオッズで投票したとしても確定オッズが大きく異なる可能性があります。
「馬券シミュレーション」ボタンを押します。
RB☆STRIKE!で推奨している購入方法は、充足率80%以上のレースで的中率から平均的中率×1を減算、期待値100%以上の買い目です。月ごとに集計結果を表示する場合は集計単位を「月毎」を選択します。上記のように入力して「シミュレーション」ボタンを押すと馬券シミュレーションが開始します。ソフトにデータが入っていない場合は集計結果はゼロになります。ソフトに過去のデータを追加でインポートするには「3.データを取得する」をご覧下さい。
○重要ポイント
データ競馬の場合、アナログ要素が一番の敵になります。新馬戦のようなアナログ要素だらけのレースが一番苦手で充足率が高いレース得意なレースとなります。
(3)馬券シミュレーションの注意点
①日付
出来るだけ長期間でシミュレーションすることをお勧めしています。確率には大きな波があり好調が長く続いたり、長いスランプに陥ったり過去の馬券収支の歴史を予め見ておくことで資金をどのくらいに分割するべきなのかなど心の準備を行うことが出来ます。
最大収支、最小収支欄なども購入方法を評価する基準になります。
②競馬場
開催替わりとなりやすいローカル競馬場は不確定要素が多くなり苦手な競馬場に分類されます。
③トラック
トラックバイアスが一番少ないダート戦が一番得意なトラックだと言えます。
④距離
出遅れが致命的になりやすい短距離戦は一番不確定要素が多いと言えます。しかし1200mなどではスローペースがほとんどなくレースの紛れが起こり難いメリットもあります。
⑤馬場状態
不良馬場での開催が少なく経験馬が少ない為、不確定要素と言えます。
⑥競走種別
レース経験の少ない若駒のレースは不確定要素が多いレースと言えます。
⑦競走条件
経験レース数が少ない新馬戦や未勝利戦は苦手なレースです。
⑧重量種別
波乱要素が多いハンデ戦は指数の精度が問われるレースである為、得意なレースだと言いたいところです。
⑨頭数
高配当が多く出たり25%の控除率をうけにくい多頭数レースがお勧めです。
⑩レース
売り上げが多い後半のレースの方が予測オッズの精度が上がったり、ソフトユーザ同士オッズ下落の影響が少ないと言えます。
⑪充足率
80%以上のレースがお勧めです。
⑫初出走率
初出走でない率を入力します。
80%以上のレースがお勧めです。
⑬初トラック率
初トラックでない率を入力します。
80%以上のレースがお勧めです。
⑭初コース率
初コースでない率を入力します。
80%以上のレースがお勧めです。
⑮休み明け率
休み明けでない率を入力します。
80%以上のレースがお勧めです。
⑯初距離率
初距離(+200~-200)でない率を入力します。
80%以上のレースがお勧めです。
⑰初状態率
初馬場状態でない率を入力します。
80%以上のレースがお勧めです。
(4)シミュレーション馬券構成区分
流し、BOX、フォーメーションによる馬券シミュレーションを行うことが出来ます。先ほどお勧めした買い方は「通常」ですが、流し、BOX、フォーメーションの中ではフォーメーションをお勧めしています。フォーメーションは1着付けの馬、2着付けの馬、3着付けの馬をキチンと指定する買い方ですので一番利にかなった買い方であると考えています。
期待値欄をクリアして的中率調整オプションで使用しないを選択します。
シミュレーション馬券構成区分でフォーマーションを選択して「流し・BOX。フォーメーション対象馬設定」ボタンを押します。
フォーメーションのお勧めは1着付け対象馬を単勝率を単勝平均的中率×2以上、2着付け対象馬を連勝率を単勝平均的中率×1.5以上、3着付け対象馬を複勝率を単勝平均的中率×1以上の馬です。期待値で絞り込むなら3頭の内間に1頭以上期待値の高い馬を挟むこと必要で、以下の買い方が推奨パターンです。
1着付けに期待値に高い馬を入れるフォーメーション:1着付け馬:期待値100%以上、2着付け馬:指定なし、3着付け馬:指定なし
上記のパターンと買い目が重複しないようにして
2着付けに期待値に高い馬を入れるフォーメーション:1着付け馬:期待値99%以下、2着付け馬:期待値120%以上、3着付け馬:指定なし
上記のパターンと買い目が重複しないようにして
3着付けに期待値に高い馬を入れるフォーメーション:1着付け馬:期待値99%以下、2着付け馬:期待値119%未満、3着付け馬:期待値240%以上
代用馬券とは単勝と馬単1着固定、2着総流しと3連単1着固定、2、3着総流し馬券は同じことで合成オッズが高い馬券種類に変換して買う方法です。ですから使用オッズはリアルオッズでないと意味がありません。チェックを付けてシミュレーションを行うと合成オッズが高い方に変換してシミュレーションしますので代用馬券チェックなしの時より回収率が少し上がるはずです。
対象買い目の的中率の合計が低いレースはシミュレーションを見送る指定が出来ます。レースを見送ることでレース的中率が上がります。
設定の仕方は2パターンで、1つはシンプルに的中率の合計を指定するやり方(赤枠内上段)、もう1つは単勝平均的中率(10頭立ての場合は10%)×nで指定するやり方(赤枠内下段)があります。
(7)期待値合計とは
対象買い目の期待値の合計が低いレースはシミュレーションを見送る指定が出来ます。レースを見送ることで期待値が上がります。
的中率と回収率の関係を示す値を評価値と呼んでいます。的中率10%で回収率110%の買い方と、的中率5%で回収率120%の買い方は、同じ価値であると考えています。前者の場合、的中1回を得る為に資金を10分割することが必要になりますが、後者では20分割しなければなりません。後者が1セット消化する間に前者は2セット消化することが出来ますので、結果として収支は同じになります。
評価値の計算方法
評価値=(回収率-100)×的中率
例えば、手元に2万円あったとして
以下A,Bの2つの掛け方でシミュレーションします。
A.的中率10%、回収率110%
B.的中率5%、回収率120%
Aは10回に1回当たるので、資金を10分割にできますが、
Bは20回に1回しか当たらないので、資金を20分割にする必要があります。
なので手元に2万あった場合の1レースあたりの掛金は
Aが2000円(20000÷10)で、Bが1000円(20000÷20)です。
10レースが終わった時点で
Aの購入金額20000円で、払戻が22000円、
Bはまだ的中してないと仮定。
20レースが終わった時点で
A(的中2回)の購入金額は40000円で、払戻が44000円、
B(的中1回)の購入金額は20000円で、払戻が24000円
こう考えると、収支は同じになります。
10分前予想オッズ機能は、確定オッズの10分前のオッズを予想してシミュレーションできる機能です。
10分前というのは投票締切10分前のことで、これは自動運転で投票締切10分前に実際に投票された購入金額と、確定オッズを使用した馬券シミュレーション結果の購入金額との差異をできるだけなくしたいという目的で作成されました。
10分前オッズの設定の仕方は2パターンです。
確定オッズが10分前オッズと比較してシンプルにn%下落した場合を想定したパターン。
もう1つがある買い目に固定票数が投じられた場合を想定したパターンで、低いオッズでは下落率が小さく(例:10分前が10.1倍で確定が10.0倍)、高いオッズでは大きく(例:10分前が3100倍で確定時が1000倍)下落する感じになります。
共にシミュレーション結果は悪くなりますが、現実に近い結果になりやすいです。
計算結果イメージエリアでは、選択したオッズ計算式で10分前予想オッズがどれくらいの値になるかをシミュレーション前に確認することができます。
5つの指数から選んで馬券シミュレーションを行うことが出来ます。「補正入力のみ」ついては「10.応用編(2)」をご覧下さい。
期待値の算出は指数の精度がダイレクトに跳ね返ってくる為、精度の悪い指数では回収率を上げるのに苦労します。データマイニング(タイム型)とデータマイニング(対戦型)はJRA-VANに加入していればリアルタイムデータにおいても無料でお使い続けることが出来ますが、かなり苦労しそうです。